久遠の絆
ぐるり。
男の顔が反転した。
そこにあったのは、父親の顔だった。
はっきりとした、生身の顔。
「や…………」
蘭は腕を引いた。
だが手首をしっかりと掴んだ男の手は離れない。
『そう、ここは地獄だ。お前の為に用意された、地獄』
黒い男の声で、父親の顔がそう言った。
『お前は生きたまま、この地獄の中を彷徨い続ける。死ねはしない。死ねぬまま、永遠にこの地獄で生きるのだ』
そして、父親の顔は高らかに笑った。
さも楽しげに、笑い続けた。