溢れるほどの好きを君に
家に帰るなり私はただいまも言わずに自分の部屋に行き、ベッドにダイブした。
その瞬間涙が止まらなくなった。
なんでだろ。
長谷部くんと今まで話すこともできなかった。
それが今日、話すことができた。
だから嬉しい。
…はずなのに。
どうしても莉華さんのことが頭から離れなくなった。
『あれ?薫?』
そう長谷部くんのことを呼ぶ声。
あの透き通った瞳。
すごく綺麗な人だった…
去年まで同じ高校でもそこまで近くで見ることはなかった。
だから知らなかった。
それに大学生になってさらに綺麗になった、そう思った。
この人には勝てない…そう感じた。