ある雪の降る日私は運命の恋をする

楓摩side3

水族館に入ると、朱鳥は子どものようにはしゃいでいた。

水族館に来るのは、初めてらしく初めて見る生物も多いみたいだ。

あまりの興奮のしようが可愛くてつい、顔がニヤけてしまう。

今日は、人も多いので、はぐれないように手を繋ぐ。

しばらく魚を見ていると、ショーがある、時間が近づいてきた。

朱鳥に伝えると、それはもう大はしゃぎで、とっても、可愛かった。

朱鳥と一緒にイルカのショーが行われる会場まで行くと、たくさんの人がいた。

なんでも、ここの水族館はイルカに触ることができるらしく、大人から子供まで幅広い人達がいた。

「朱鳥、どこ座る?」

「うーん、近くがいい!!」

「じゃあ、出来るだけ前の方行こっか。」

人が多いな……

なんとか、前の方に行けたけど、それでも取れたのは前から4列目。

まあ、あまり前すぎても、イルカが飛んだ時の水がかかって、風邪をひいても困るしな。

「ねぇっ!楓摩、楽しみだねっ!まだかな?」

「ショーが始まるまで、あと、5分くらいかな?楽しみだな」

こんなに楽しそうな朱鳥、初めてみたかもしれない。

いい思い出になればいいな。

「朱鳥、ちょっとこっちみて。」

「ん?なぁに?」

パシャッ

「あっ!撮ったなぁ!」

そういって、ほっぺを膨らませる朱鳥。

「ハハッ、ごめんごめん。朱鳥が可愛かったからさ。」

うまく撮れた♪

携帯の待受画面にしたいくらい可愛い笑顔。

「もぉ、あとで仕返しするからね!」

「ごめんってば(笑)じゃあ、あとで2人で写真撮ろうな。」

「それなら、許す。」

照れて、耳が赤くなっているよ、朱鳥(笑)

周りに人も増えてきたので、また、そっと朱鳥と手を繋いだ。
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