ある雪の降る日私は運命の恋をする
でも、私の嫌な予感は的中した。

明らかに保健室とは違う方向に向かってる。

「…ねぇ………こっちって」

歩くのも辛くなってきて、声をかける。

「あなたが居ない間に場所が変わったの。」

そんな馬鹿な……

私には、それを言う勇気がなかった。

だんだん返事をするのも面倒くさくなって、黙って女の子に着いて行った。

「ここ。」

そう言われたのは、紛れもない空き教室。

ドンッ

背後から強く押される。

視界がグニャりと曲がる。

あれ……私…………

目の前に床が迫る。

冷たい床に倒れながら、なんとか顔を動かす。

「あんた、ムカつくのよ。本当に嫌だ。なんで、あんたばっかり!!」

そう言って、女の子はドアを勢いよく閉めていった。

どうしよう……

心做しかさっきよりも、具合が悪くなっている気がする。

体が動かない。

大きな声で助けを呼ぶこともできず、私はそこで意識を失った。
< 305 / 505 >

この作品をシェア

pagetop