ある雪の降る日私は運命の恋をする

楓摩side

モヤモヤとした霧のようなものが心をグルグルと回る。

体調は、まぁ良くなった。

だけど、疲れは取れない。

心がキュッて痛くて、苦しい。

でも、不思議と陽向に話を聞いてもらうと、少しだけ楽になれた。

朱鳥との口論で、お互いに傷付いてしまった心を、陽向は中立の立場で優しくケアしてくれる。

"大丈夫だよ"って言ってくれる。

俺が自己嫌悪に浸っていても"楓摩だって、傷付けたくて傷付けちゃったんじゃないんだろ?"って言ってくれる。

疲れ果てた俺に"休んでいいよ"って言ってくれる。

それだけで、俺はだいぶ救われた。
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