ある雪の降る日私は運命の恋をする
その日、俺は朱鳥の隣で寝た。

陽向に手伝ってもらって、その後陽向は家に帰った。

眠っている朱鳥の顔を見ながら、俺も眠りについた。



夜中、朱鳥の声で目を覚ました。

朱鳥は、沢山汗をかいていて、魘されていた。

「んー……はぁ、はぁ…やぁ…………」

俺は、ベッドサイドのテーブルに置いておいたタオルで朱鳥の汗を拭いて、それから冷えピタを貼った。

そっと朱鳥の手を握り声をかける。

「朱鳥、大丈夫だよ。怖くない。俺がついてるから。」

眠っている朱鳥に届いたかはわからないが、少しだけ朱鳥の表情が緩んだ気がした。

俺はそのまま朱鳥を見守りながら、再び眠りについた。

次に目を覚ましたのは明け方だった。

朱鳥に抱きつかれている。

温かい体温が伝わってきて、とても優しい気持ちになれた。

これから…やっと幸せが…………
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