Disposable Destruction
ラン・サ
ヒューはひた走る。

私兵部隊は散り散りバラバラ、護衛のアランも置いてきてしまった。

何とか助けに行かなければならない。

…唯一の所持品、スマホを取り出し、ヒューはある番号に電話した。

走りながら、数回のコールの後。

「俺だ!」

ヒューは叫ぶ。

「例の場所で落ち合おう!こっちは何かと修羅場でな!急いでくれると助かる!」

ヒューが言う例の場所とは、ここから走ってもそう離れていないポイントだった。

息の続く限り走り、走り、走り続けた所で。

「待たせたな」

1台のジープが、ヒューの前に停まった。

「乗れ」

< 111 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop