それはきっと、君に恋をする奇跡。


……そうだね。


いつまでもハルくんに縛られてうじうじしてちゃだめだよね。


そんな臆病な思いも、あたしを後ろ向きにさせる要因のひとつなのかもしれない。


必死にもがいて、ここから抜けだすって決めたんだもんね。


そうしなきゃ、あたしはいつまで経っても這い上がれないんだから。




ハルくんよりも好きになれる人。


そんな人が、いつかあたしの前に現れるかな……。


……。



そう思って一番に浮かんだのは……蒼の顔だった。
< 164 / 392 >

この作品をシェア

pagetop