それはきっと、君に恋をする奇跡。
*第3章*

告白



2学期が始まった。


これからまた毎日蒼に会う。


そう思うと、うれしいようなでも気が重いような……。


3日前のあの出来事が、あたしの中でまだ尾を引いていた。



「おはよーん!」


「あーっ!髪染めてる!」



さすが夏休み明け。


化粧が濃くなったり髪が明るくなったり。


可愛く大人っぽく変化してる子が沢山いた。


彼氏が出来たり、新しい経験をした子はいっぱいいるんだろう。



特に変化のない自分に肩を落とす。


ちょっと焼けたくらいで、この夏に一皮むける……なんてことはできなかったな……。




「お前すげー焼けたなっ!」



真っ黒に日焼けした結城くんを笑うのは蒼。


王子様っていうと涼しげに馬にでも乗っていそうなのに、今の結城くんはグラウンドで泥まみれになっていそうなスポーツマンに見える。



「リア充すぎてな!」


「なんだよそれー、あとで詳しく聞かしてもらおうじゃねーの?」
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