HEAVEN ROAD
歩き始めると、手を引かれるし……



今日はどうしたんだ?



祐樹みたく怪我したあたしを気遣ってくれてるとか?



別に普通でいいのに……



手を繋ぐ形になっているあたし達が校門をくぐると、お決まりのように沢山の声が飛びかう。



「似合わない」



「翔さんは?」



「豊先輩ショックぅ~」



とか、ギャァ~と倒れこむ奴までいる。



こんな騒ぎになるなら、この手を離してほしい。



顔を殴られたくらいなんだから、手を引かれなくたって歩ける。



「教室行くのか?」



靴を履き変えていると、豊が1年の下駄箱まで来ていた。



「別に決めてない」
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