モテ男の恋

俺的放課後デート

クラスに戻ると、ひたすらホームルームが早く終わることを願った。


時計の針をずっと見つめながら、一秒一秒を待った。


「では、また明日」


先生がそう言った瞬間、ダッシュで教室を飛び出し3組の前まで走った。


3組も終わったみたいで生徒が出て来た。


「龍生じゃん!どうしたの?」


全然知らない女が話かけてきた。


無視しても、懲りずに話しかけてくる。


「ねぇ、聞いてる~?」


「うるせぇんだよ」


思わず低い声が出た。


周りがシーンと静まり返る。


「無視してんのが分かんねぇのか?めでてぇ頭してんな」


睨み付けて言うと、女は目に涙を溜めてどこかに走って行った。


教室の方に目を向けると、楽がじっと俺を見ていた。


「楽っ!怖がらないで…っ!」


あんなところを見られてしまった。


「?なんで怖がるの?」


きょとんとしている楽に力が抜けて、体に暖かい何かが広がった。


何故か嬉しくて、楽の手を取って野次馬の間を縫って出た。
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