L'eau, je suis important...




「あのね。
旗作りが終わるまでは、放課後遅くなっちゃうから、
保護者さんに、伝えてね。」


保護者…ね。



その言葉に、身体から熱が逃げていくように、
冷めた気がした。



「あ、あぁ。わかった。」


少し戸惑いながら返事をした。



「じゃあ、よろしくね。」


俺の異変にも気づかず、
そう言って、山本は、友達のところへ戻っていった。



その一部始終を見ていた玲は、
少し気まずい、この空気を変えるように


「悠太!しっかり仕事してんだな!
頑張れよ!」


明るく、冗談っぽく言った。


「おう!当たり前だろ!
俺だって真面目にやるときはやるんだよ!」


そんな玲に感謝しながら、
この空気を壊さないように返事をした。



「ははは!そうだな!」



お互い笑顔で、休み時間は過ぎていった。




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