借金取りと私の関係【完】
私の何を知ってるの、と目で訴えてみるが、そんな視線は届かない。



「行きたい所なら1人で行った方がいいんじゃないですか?」



もちろん、この言葉に嫌味も何もない。



素直に黒崎さんを思ってのことだ。



「じゃあ言い方変えよっか」



「言い方?」



「アンタと行きたい」



ドキッと単純な胸が高鳴った。



黒崎さんに真っ直ぐ見つめられ、抑えようとも抑えられない高鳴り。
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