その灯火が消えるまで
8
「………まあ、そんな生活をしていた俺は。
見事に心がやさぐれてしまったわけだ」
「………」
隣に寝転がっている結灯は、起きているのか寝ているのか分からない。
「……結灯?起きてる?」
「………貴也は」
結灯は、俺を見る。
「バカだね」
あはは、と笑う。
「……………ば、ばか?」
「うん。ばか」
結灯は夜空を見上げる。
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