その灯火が消えるまで


「……もう、十分元気だよ」


「………うん」


聞こえた結灯の声は、涙声で。


たぶん、泣いてるんだなって、思った。

でも俺がそれを見ようとすると、
きっと必死で泣くのをやめようとするから



俺はそのまま、結灯を抱き締め続けた。














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