【完】最後の恋
嫉妬

アキはあれから、桜田とは距離を置くようにした


「星川さん、例の書類は出来てるかな」



『はい、今持って行きます』



「星川さん、頼まれてた書類出来ました」



『ありがとう。
デスクに置いておいて』



忙しい毎日の中で、目の前に座っている古田の事、一志の事が時々頭の中を支配する



そんな時は、一人休憩室でため息をつく



『ダメだな…、私は…
この忙しい時に、何を考えてるんだろう』



タバコとコーヒーが、少しだけアキを落ち着かせる



"とにかく、このプロジェクトが終わるまでは、古田さんとも終わらせる訳には行かない。気まずくなったら仕事がしずらい"


アキは携帯を出し、メールを打つ


『古田さん、この間は気を悪くさせてしまってごめんなさい
今はプロジェクトの事で頭が一杯なので、この仕事が終わったら逢ってもらえますか』


とメールを打つと、思わずため息が出てしまった



メールを送信して、何事もなかったようにオフィスに戻った。


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