【完】最後の恋
悲劇

数日後…。


プロジェクトも終わり、アキは通常業務に戻り、相変わらず忙しい日々…。



そんな中、古田が休職した事が課長から発表され、連絡も取れず話も出来ないまま、自分が悪いのだと、アキは自分を責める。



最近のアキは、一切残業はせず、毎日定時に帰る様になっていて、課長との距離は広がるばかりだった。



こうしてアキは、必ずゆいと一緒に帰り、週末にはアキの家にゆいが泊まりに来る。



表面的には、穏やかな日々だったはずだった…。



「星川さん、すいませんが、この書類、今日中に仕上げてもらえますか」



課長から急ぎの仕事を頼まれ、残業をしなければならなくなったアキ…。



『ゆい、ごめん…。
課長に急ぎの仕事頼まれちゃって、残業しなくちゃいけない』



「うん、分かった。アキ…、大丈夫?」



ゆいは何故、アキが残業せずに定時に帰っているかを知っている。



『大丈夫。早めに終わらせて帰るから』


「そっか、じゃ、先に帰るね」


ゆいはアキを心配しながらも、先にオフィスを後にした。


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