爆走姉貴ー星路の苦悩ー
「美月!!」


俺は、テーブルの上にてラジオ体操に興じている美月へと叫んだ。


「何だ?」
「この音楽どっから流れてんだ?!有線か?!」
「有線じゃないぞ?エッグがラジオに切り替えた!」


ラジオ?



「ホントにラジオなのかっ!」
「ラジオだ」
「じゃあ何で俺の行動をリアルタイムで叱り付けてんだよ!ラジオがっ!」



舌打ちするなとか、よそ見するなとかさぁっ!



「美月様に従えとか!何でラジオ体操から美月の名前が流れてんだっ!」
「ははは…国民的な人気者だからだろ」
「あっさり答えんな!明らかに変だ!普通じゃねぇだろ!このラジオ!」




息継ぐ間もなく主張する俺を見つめ、はぁ?と眉をひそめた美月。

うたぐり深いなぁとぼやき、なぜか蔵野さんの背中から新聞を取り出し広げ始める。





「ラジオに間違いないな!夕方4時半から49ヘクトパスカルで流れている!」


ヘクトパスカル?!



「それは電波じゃなくて台風の勢力の数値だ!」


大体49って!


電波的にも台風的にも49は無いだろ!



何でこう美月は目茶苦茶ではた迷惑なんだ!




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