もう一度恋して
宮本さんに聞いた病室の前まで来ると
中で男の人が大きな声で
怒鳴ってるのが聞こえてきた。
「お前は何度
うちの娘を傷つけたら気が済むんだ」
何度って?
とりあえず中へ入ろう
トントン ドアを叩いた。
「はい」中から知らない人の声
「失礼します」と中へ入った。
そこには痛々しい姿でベットに横たわる健二くん
向かいのべットには典子さん
そして典子さんの両親と思われる男性と女性。
典子さんの顔には大きなガーゼをしている。
あたしをみた典子さんが
「あっ!あなたは・・・」
とあたしに声かけた。
「君はうちの娘の知り合いか?」
典子さんのお父さんに尋ねられ
「あ・・・いえ・・・はい」
と 思わず答えたあたし。
正確には典子さんじゃなく健二くんだけどね。
すぐに健二くんに
「大丈夫?」
と そばに駆け寄った。