Mysterious Lover
一番最初、あの日と同じ……
誰かに見られてるような。視線を感じる。
わたしは恐怖に駆られて、足早に歩き始めた。
やだ……やだ、やだ、ほんとに怖いっ!
コツコツコツ……
コツコツコツ……
え?
コツコツコツ……
うそでしょ……。
コツコツコツ……
誰か……後ろにいる……?
マフラーの下、首筋がひんやりと凍り付いていく。
わたしは足を止めた。
後ろの足音も、ぴたりと止まり、辺りは重たい沈黙に沈む。