明け方の眠り姫
明け方の眠り姫
しっとりと汗ばんだ肌は滑りがよく、指先で辿るとまだ敏感な身体を持て余すのか、苦し気に眉を寄せてぴくんと痙攣した。



「夏希さん、もう寝ちゃう?」



息の整わないまま目を閉じてしまった彼女に声をかけたけれど、こてんと枕に頭を落として動かなくなってしまった。


汗の引かない額と目尻にキスをして、ついその細腰を手のひらで擦ってしまうけど……もう限界なのはわかってる。


あかつき闇でぼんやりと窓の色が変わり始める。
外気の冷たさが窓ガラス越しに伝わってくるのを感じた。


いつまでも未練がましく肌から離れたがらない自分の手に、言い聞かせるように



「このままじゃ、風邪ひくよ」



と、タオルと毛布の端を掴んで肩まで引き寄せる。



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