私のご主人様

「琴音ちゃんやっぱり抱き心地いいよね~」

「…」

やることがなくなって、片付けを終えると部屋に戻ってきて朝御飯を食べてからのんびりしてる。

と、髪の毛をいじっていた奏多さんが後ろから抱き着いてくる。

なんだか定位置になりつつあるような…。そして近いです。

「奏多さん、変態」

「なんでだよっ!暁だって抱き締めたければそうすればいいだろ!」

「そんなことしません」

暁くんはちらっとこっちを見るだけで助けてくれない。それに、奏多さんにもなんだか言いにくい。

というわけでこのままです。

特に何をするでもないと、だんだん眠たくなってくる。奏多さんあったかいんだよね…。

少しだけ奏多さんにもたれると、眠さが倍増する。

「琴音ちゃんちょっと待って」

奏多さん気づいたのかな…。あぐらをかいて、おいでってしてくれる。

恥ずかしさより眠さが強くて、奏多さんの腕の中に入って目を閉じた。
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