私のご主人様

「出す?」

「…」

いや、何でまるごと入ってるのか聞きたいです。

とりあえず出してもらって、中を出していく。うわぁ、こんなに量があると圧巻。

鶏肉何枚あるんでしょうね。自分で注文したんだけど…。

まぁいっか。とにかくやるぞー!

「琴音ちゃん俺もやる!」

「…」

何でだろう。すごく嫌な予感…。ほら、前科あるから。

それに、こういうとき張り切る人って大体何かやってくれるんだよね…。

おそるおそるお米を差し出してみる。笑顔で受け取ってくれた奏多さんに洗ってくださいとタブレットで見せると、了解って言ってくれるけど…。

流し場に行ってくれるけど、なんで洗剤に手伸ばしちゃうのー!?

「っえ!?琴音ちゃん何々!?」

「奏多さん、料理中出入り禁止」

「えぇ!!?」

もうお約束すぎて笑える…。奏多さんを洗い場の前から遠ざけて、暁くんと頑張ります。

「琴音ちゃんと暁が仲間はずれにする~」

奏多さんが隅っこでキノコ栽培しそうになってるけど、放置します。
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