密恋(ミツコイ)「イケメンIT社長と、エレベーターの密室で恋をして」
第5章 「最上階より、愛を込めて」
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──ふた月ばかりが過ぎた頃、鷹騰社長から連絡があり、
「彼女とは話をしたから、もうおまえと付き合える」
開口一番に告げられた。
「だから、今日は俺と出かけないか?」
そうしていつもの調子で、矢継ぎ早にまくしたてる。
「……いいですけど、着替える時間を少しもらえますか?」
ほんと、こっちにちっとも余裕をくれないんだからと感じる。
「着替えの時間って、どれくらいだよ?」
電話越しにも関わらず、あきらかな不機嫌さが滲んでいる。
「……待ってくださいって、着替えるのくらい。……いつも言いなりなだけじゃなく、私の言い分もちゃんと聞いてほしいです」
たまには自分の気持ちも言わなきゃと思う。
「ああ、悪い……」
すると、彼がすぐに謝ってきて、
「いつも仕事で時間に追われてるせいで、待ち時間が無駄にも感じるんだよ」
少しだけ弱ったなというようにも話した。
「……あの、この際だから言っておきたいんですけど、」
そう前置いてから、
「いつもそっちのペースだから、せめてプライベートは、仕事とは別で考えてほしいです。
女の人は出かける準備に時間がかかることもあるんで、それぐらいはわかってもらえたらうれしいんですけど……」
ちょっとばかし意見を伝えた。
「ああ、わかったよ。俺は、なんでも急かしすぎだからな。……なるべく、おまえに合わせるようにもするから」
そう言ったあとで、
「だから、責めるなって」
と、彼が電話の向こうで苦笑してるのがわかった。