YOU&YOU

翌日。
またもや地元の中学生たちに遭遇する。

今日は勇太がいませんように・・・

勇太には会いたいのだが、あのように叫ばれてしまうと恥ずかしくってしょうがない。
なるべく顔が見えないようにうつむきがちで自転車を走らせる。

だが、4人で横に広がって道を拒む男子中学生たちが私の前に現れる。
彼らは話に夢中になっているのか、全く私が後ろに来ているのに気が付かない。

チリン

申し訳ないなぁと思いつつ、自転車のベルを鳴らす。
はっと気が付いたように男子たちが振り返る。

・・・あ。

真ん中の1人は勇太だった。私たち2人は目をガッツリ合わせてしまった。

私は勇太の横を強行突破しようとした。一応勇太は避けてくれた。

「とーどー!」

だが私が横を通り過ぎる時に勇太はまた叫んでいた。

なぜ勇太がこの時私の名前をそんなにも呼んでいたのかはわからないが、久々に見た勇太は前と何も変わっていなくて安心と一緒にまた勇太のことが好きかもしれない、という気持ちが起きてきてしまった。
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