もう一度出会えたら
なんて呑気にそう思っていたその直後、聞こえてきた名前に私の心臓が大きくドクンと波打った。


『相原涼です』


あいはら…りょう……


記憶に新しいその名前は確か昨日も聞いたばかり。


そして今朝はそのりょう君の家から逃げてきたわけで…


そんな訳…ないと思いながらも隣の彼を見ると


看護師さんが何かを話しているのにこっちを見た彼と目があった。


とっさに目をそらしたけど、ドクンドクンと心臓が警鐘を鳴らす。


昨日は眼鏡もかけてなかったし、髪型の雰囲気も違う。


彼が悪いわけでは無いのに見た目の違いで気付かなかった。


まさか、こんな所で遭遇してしまうなんて夢にも思っていなかった。


彼は私に気づいていたからあんな態度だったんだ。





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