もう一度出会えたら
中学1年から高校卒業までの6年間を大阪で過ごした。


そして、東京の大学に通うために1人で上京してきたのだ。


大学の4年間は兄の大夢君と暮らしていた。それが条件だったから。


社会人になって晴れて念願の一人暮らしを始め今に至っている。


大夢君はアイスを食べ終えると、仕事に戻っていった。


蓮は大好きなアニメを見ている。


「れーん、お熱はかろうか」


『あーい』


小さな脇に体温計を挟む。


37.2


下がってる、良かったー。


食欲もあったし、顔色も良いしこのまま元気になってくれたらいいな。


時間を見るともう4時半になるところだった。


♪♪♪♪♪♪


波瑠ちゃんからの着信だった。


< 69 / 221 >

この作品をシェア

pagetop