塩顔男子とバツイチ女子
「そういえばなつみさん、ロールキャベツ男子って知ってる?」
「あー…何だっけ。ロールキャベツ…あ、草食系に見えるけど実は肉食って事だったかな。どうして?」
「出がけに母に言われて。間違っても手を出したりするなって言うから、俺をどう見てるのかって返したら」
アハハハとなつみさんはお腹を抱えて笑っている。でもロールキャベツ男子っていうのは当たってるのかも知れない。
「お母さん面白いんだね」
「蒼とノリが合うくらいだから考え方は柔らかいと思う。俺、昔からずっとこんな感じだけど怒られた事もないし。かなり悩ませたとは思うけど」
「北斗くんを育てたお母さんなんだから、素敵な人なんだろうなって思うよ。お母さんによろしく伝えてね」
親の事を言われるのは何だか少し照れくさい。
「ねえ、なつみさん、その髪型は何ていうの?綺麗」
低い位置でひとまとめにしてあって、ふんわりしていて色っぽい。うなじが綺麗。
「ん?シニヨン。プラスチックでひとまとめに出来るやつが売ってるの。飾りを付けたら華やかにもなるから万能ヘアスタイルかな。今日はまとめただけなんだけど」
髪型を崩さないように触ってみると、確かに髪の毛の中にプラスチックの硬いものがあった。
そういえば玉木もいつも手の込んだヘアスタイルをしているけど、女性って大変だなぁ。お化粧もしなくちゃいけないし。でも男はそういうところにも惹かれるんだと実感する。
自分とは違うところに。
「前から思ってたけど北斗くん、偉いよね。相手をちゃんと褒められるっていいと思う」