切リ取リマスカ?
辞める
試合が終わったあと、あたしは大雅たち家族と一緒にご飯を食べてから、家に戻ってきていた。


今日の試合は本当に残念だったけれど、食事をする頃には次の試合へ向けての意思を示していた大雅。


一度負けたくらいじゃ諦めないのが、大雅の良いところだった。


しかし……。


あたしは客席にいた楓先輩の姿を思い出していた。


やっぱりあの人は消すべきだ。


そう思い、自分の部屋でアプリを起動させた。


もう見慣れた画面。


写真を選び、UPする。


その時だった、画面上に大きく《コノ写真ハ1度使ワレテイル為使エマセン》という文字が出て来たのだ。


「え……?」


初めて見る画面にあたしは目を丸くした。


「一度使うともう使えなくなるの……?」


いじってみても、画面の文字は消えない。


「嘘でしょ……」


あたしは大きく息を吐き出した。


楓先輩と大雅が写っている写真をもう1度撮らなきゃいけないと言う事だ。
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