切リ取リマスカ?
捕まらない
最低、最低、最低、最低!!


サッカーをやめてすぐにあんな奴らを関係を作っているなんて、思ってもいなかった。


大股で地面を踏みつけるようにして学校へ向かって歩いて行く。


その間にも何度も大雅に電話をし、メッセージを入れた。


しかしそのどれも返事はなかった。


今朝の事を怒っているのかもしれないが、怒るのはあたしの方だ。


一旦学校に来たあたしは大雅の姿を探した。


しかし、教室の中に大雅はいなかった。


「心、今日大雅君は?」


愛がそう聞いて来たので「あたしも探してるの」と、すぐに返事をした。


「心も遅刻してくるから、てっきり一緒にいたんだと思ってた」


話を聞いていた紀子がそう言った。


「途中までは一緒だったんだけどね……」


そう言い、廊下を見回す。


やっぱり大雅の姿はどこにもない。


下駄箱を確認せずに教室まで来てしまったことを少し後悔した。
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