架空ナル世界デ死ノゲーム

釜中の魚ゲーム

【結記side】


 バンッと大きな音がした。

 
 どうやら、テーブルを叩いたのだ。リンヤ君が。


「なんでこんなゲームなんかしなきゃなんねんんだよ。死ぬ人とか、そんなの考えたくねぇし…」


 そう、弱々しく言った。


 言っちゃ悪いけれど、大地君とおんなじ考えをしているのかな、なんて思っていたけど違ったのだ。


 …いいことと悪いことの区別ができる。


 ……人の命の選別を、したくないっていうこと。それだけは、ちょっと救われた気持ちになった。




「だけど、もしあのクラハシが言ったことが本当で、強制参加だとしたら…無駄死にはしたくないと思っている。だから…選別は、するべきだと私は思っている」


 そう言ったのは、彩音さん。


 
 だけど僕は別に、どうしても気になることがあった。


 話が続かない。続かないまま、時間だけが過ぎていった。



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