白い狐は出会いの季節
はじめまして

転校生

へいぼん【平凡】(名・形動ダ)

ごくありふれていて、特にすぐれたところや変わったところがないこと。
「ーな生活」
類:凡庸 対:非凡

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

「…では、担任の先生を紹介します。」




目の前の男は言った。
この学校の教頭先生だ。見た感じ普通におじさんだ。でも、身なりはしっかりしている。



……私、桜井花楓(さくらいかえで)は今日、この学校に転校してきたばかりだ。



「……は、はいっ!」



緊張からか、声が震える。
ぎゅう、と握る手にも汗が出ていた。



ガラッ。
部屋のドアが空き、一人入ってきた。



その男は、私に一礼してから、ソファに腰掛けこう言った。



「初めまして。えーっと、桜井花楓…さん?の、担任になります1年C組の城内(きうち)ですよろしくお願いします桜井。」



城内先生は頭をかきながら、やる気無さそうに自己紹介を終えた。



「あ、はい。よろしくお願いします。」



とりあえず、私も言葉を返した。





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