小さな二人




「なるほどなーーそれはキツイな」


「うん・・・

男の人って誰でもいいのかな?
他に相手がいたんならもっと早くから振ってくれたら良かったのに」


乾いた笑いで無理に笑って見せた


「告白してくれたのあっちからでさ、こんな文化系の地味な私なんかに?って半信半疑だったけど、すごく顔赤くして好きだって言ってきてくれたんだー・・・」


それも、今日みたいな10月の秋の風が冷たい放課後だったっけ


「もう2年だし、倦怠期なのかなー

・・・あ、なんかごめんね語っちゃって!」


「ううん、俺もそれ、分かるから」


そう笑ってみせた康太にも乾いた笑いが移ってしまったのか


咳をするみたいに作った笑い声をあげた


「俺も彼女いるんだけど、最近デートとかのドタキャン多くてさー

部活ももう引退だし、やっと時間に余裕出来て来たんだけどあっちまだ2年だし忙しいみたいでさ!

こういうのすれ違いっていうの?
まぁ大丈夫だと思うけどさ!」


一気にそう喋ってから真っ直ぐ前を見て


「何とかなるようにしかならないんだし、焦ってもダメだよな」


と言った


「あ!でもなーはちゃんと自分の気持ち彼氏に言ってやらなきゃだめだぞー!

なーは溜め込みそうだから、思いぶつけるとかしなさそうだもんなー」


「確かに、話し合うこととかあまり無かったかも・・・」


「男は馬鹿だからちゃんと言ってやんないと分かんないからな!」


そう言って大げさに笑って見せた


「・・・康太も、彼女と上手くいくといいね」


「おーそうだな!何とかなるよ!」


何とかなる、か・・・






















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