御曹司と愛されふたり暮らし
花菜⇔遥貴

――”あの日”は、”それ以上”のことをすることはなく、一緒にお夕飯を食べた後は、そのままいつも通り、別々にお風呂に入って、それぞれの寝室で就寝して……。


その後も、ハルくんがお仕事で帰りが遅かったり、なんとなくすれ違いが多くて、”あの日の続き”は完全に流れてしまった。


しかも、ハルくんは昨日から二週間、出張で家を留守にしている。



寂しがっていても仕方ない。

私は、ハルくんが帰ってきた時に、この家はやっぱり快適だなって思ってもらえるように、お部屋の掃除とか家事をしっかりやって、もちろん、私自身も仕事をがんばらなくちゃいけない。



そんな日々を送っていた、ある日のことだった。


私の携帯に、とある電話がかかってきた。


画面には、”大家さん”の文字が。

私が前に住んでいたアパートの大家さんだ。
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