天空の覇者
「ああ…その事か…あれは3年前だな」

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3年前

春先に開催された怪獣退治パイロットの世界大会で優勝した大隈が景品のAー10を気持ち良さそうにブン回してるのを羨ましそうに見つめていた。

その頃の俺はアメリカ海軍から借りてたウォンバットを1ヶ月後に返却する事になっていた。

奇しくもその時期は怪獣退治チームの機種変更期…

何も無ければ俺は次期正式採用機スカイホェールに乗る以外の選択肢は無かった。 そして怪獣対処法改正期も重なる時期上層部から良く思われてない俺は留学の名の下にドイツに飛ばされたんだ。

だけど俺にとっちゃラッキーだった。

日本の怪獣退治チーム…上層部は硬直化した発想しか持たない組織だが、その出動回数から実戦経験豊富で実力は世界一と思われてた。

特に俺達モンキラは国内で最も過酷なチームって事もあり部隊長扱いで迎え入れてもらったんだ。

その頃のドイツは実戦経験に乏しくパイロットの技術に自信が無かったからチーム戦術の構築に試行錯誤の時期だった。
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