溺愛の定義
コレマデ
気怠い空気ってこれのことなんだろうなー。

悠人の腕の中、髪を優しく撫でられながら微睡む。こんな幸せ知らなかった。

経験のない私でも、悠人がすごく優しく抱いてくれたのは分かった。
ずっと私を気遣いながら進めてくれたし。

「美羽?」

優しく問いかけに頭をすり寄せることで答える。

「ダメだよ、美羽。そんな可愛い事するともう一回したくなるから」

えっ!?それはマズイ。私は少しだけ体をずらす。

「ふふっ。流石に初めてだった美羽に無理はさせないけどね」

甘く囁くと私の顔に手を添えて上向け、視線を合わせた。

「ちゃんと言葉にしなかったから。美羽、大好きだから俺と付き合って下さい」

微笑んだ瞳はこれまでになく甘くて。私は迷わずに「はい」と頷いた。


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