校庭に置いてきたポニーテールの頃
美術室の扉は閉まっていたけど、教卓の上にスケッチブックが山積みになっているのが、扉の窓ガラス越しに見えた。

大嶋が扉を開けたら中から「うわ、やべ!」と慌てた声がした。


大嶋が一瞬だけ扉の前で躊躇っていた様子を見せたけど、思い直したように教卓に向かう。


誰かいるの……?


ヒロが大嶋に続いて美術室に入る。人の気配に少しだけ私も警戒しながら二人に続いた。


私は彼らを見た瞬間に意識が停止してしまった。

頭が真っ白になり、歩みも止まってしまった。


美術室の机の陰にいたのは澤田だったのだ。

澤田と一緒にいたのは、彼と同じクラスでサッカー部のマネージャーの女子。

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