校庭に置いてきたポニーテールの頃
「まじでごめん、宮西。さっきの俺の言ったことが不快だったんだよな?」

「宮西、大嶋のこと一発殴ってもいいぞ」


空き教室の椅子に座ってからは少しだけ私の気持ちも落ち着いた。


「……私の方こそ急にごめんね。ちょっとびっくりしただけで、大嶋が悪いわけじゃないから」


その瞬間に、私達のいる空き教室の前の廊下を、澤田とマネージャーが通っていくのを見てしまった。

先ほどよりも衝撃は軽いものの、廊下を歩く二人に思わず目が釘付けになる。


……やっぱりあれって付き合っているんだよね。


多分私の様子が不自然だったのだろう。ヒロと大嶋も振り返って廊下の方を見ていた。

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