偽りの翼Ⅱ




「ごめん、花恋。思い出せないんだよな……。思い出そうとしなくていいから………」



李玖はオロオロしながらナースコールを押した




「李玖くん、どうしたの?」





駆けつけた看護師さんは李玖に聞く





「すみません、僕の無神経な一言が彼女を混乱させてしまいました」
 


李玖はそう言うけど




違うよ…




声を出したくても、だせない。




頭が痛い。




思い出したいのに、思い出せない。


   



割れそうな頭を抱えながら私は意識を手放した






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