Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
スッ…

あこは右手を真っ直ぐにエリに突き出した。
《て…繋いでほしい。》

あこの目は“前に進みたい”…強く訴えていた。

エリは何も言わずにあこの右手を握った。

そしてあこはついに、あの恐ろしい出来事があった場所を通り過ぎた。

『…エリっ!?』
エリの顔を見上げた。

「頑張ったね!!あこ…ッ…」
エリの涙は宝石みたいにキラキラしていた。
『エリのおかげだよっ!!』

「えっ?」

『エリが居てくれたから、進めたの!』

傷だらけのあこの顔。
でも、あこの目は透き通っていた。

あことエリは、いつもの様に腕を組ながら、大学へ向かった。

真冬に曇一つない快晴。

二人の友情は永遠だよ。

…空が言ってた。
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