甘々なボスに、とろけそうです。


「ボス、よく我慢したね」


「……我慢したのかな?」


昨日の夜は、ボスとキスを交わしたあと、同じベッドで眠った。だけど文字通り、一緒に眠っただけ。

まだ、思い出すとドキドキする。ボスはすぐに眠ってしまったけれど、私はしばらく薄明かりの中、ボスの顔を見つめていたんだ。


「どうせミーコ、ガチガチに緊張してたんでしょ」


だから、どうしてわかるの。


「あのボスが、自分を抑えたんだねぇ。……いや、それとも、隣にいるだけでそれ程に満たされるというのかな」


「ウィルくん?」


「んーん、なんでもない。ボクだったら、我慢できないね」と言い切るウィルくんに、1つの疑問が浮かぶ。


「ウィルくん、3大欲求ないって言ってなかった?」


昨日は思い出せなかったのだけれど、3大欲求って食欲、睡眠欲、そしてもう1つは性欲だよね。


「基本的にはないよ」


「そうなんだ……なのに、我慢できないんだ?」


「ミーコだから」

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