甘々なボスに、とろけそうです。
まさか、室井さんに……、褒められる日がくるなんて思わなかった。
「たった2週間ではありますが、あなたは確実に会社にとってプラスの存在です」
「ありがとうございます……。そんな風に言ってもらえて嬉しいです」
「うちの会社には、猫垣裕樹のようなスーパープレイヤー、それから三木サナエのようなマルチプレイヤーと1人あたりのスキルが高いです。そんな中、未衣子さんのようなどこにでもいる、どちらかというとどんくさそうな人を雇うのには反対でした」
室井さんがさらっと毒舌をはくのには、もう慣れた。
「ですが私もまだまだですね。時には視点を変えてみなければなと勉強になりました」
「室井さん……」
「そこでなんですが。未衣子さん、大学を辞められたらどうです?」