目を閉じてください
「お肌きれいですね!!よかったらうちの商品使ってみます??今度、サンプル持ってきます!!もっとスベスベになりますよ!!」
暖かく柔らかい手で顔を挟まれて、ドキッとしてしまった。
けど、こういう営業トークが苦手なんだよな実は。
体よく断る術をまだ持っていないし、なんだか申し訳ないと思ってしまう。
こんな肌に使うくらいなら他に必要としてる女性がいるだろうに。文玻はどうだったかな。
「こら、仲咲さんが困ってるだろう。誰でも触るの止めなさい」
「あっ、ごめんなさい!!職業病ね!?」
慌てて離す。
そんな仕草さえも可愛い。
「あっ、あと、ごめんなさい。今夜のお食事、予定が入ってしまって」
「……そうか、残念だな。じゃあまた今度…。よかったら仲咲さん、行く??」
「え"え"っ!?」
彼女の目の前で他の女性誘いますか!?