SICK -R-




僕にはまだ君には言えない秘密がある。
一冊の本を取り出してきた君は何にも聞かずにただ僕が「ごめん…」と言って問い質す事はしなかった。




あの本の中身にはまだ君には伝える事ができずいつか、いつか時が来たら話すつもりでいる。
ただまだその時じゃないだけでいつか君に言える時が来たら必ず話すと決めたんだ。




君は自分の事や子供を優先してほしいから
僕の事なんて優先しなくて構わない、僕は少しでも君と居れるだけで十分なんだ。
僕は君と出会って人の想いはいいなと思うようになったし、人間らしく生きたいとも思えるようになったんだ。




だからこそ僕の方が感謝しきれない。
僕は君に感謝されるような人ではないから
僕は昔からこんな自分が嫌いだった、どうしても好きになれない。
でも君はこんな僕をちゃんと救ってくれたから自分の事を褒めてみようと始めたら段々、無駄な荊棘がなくなっていったんだ。





それも君が教えてくれなきゃ始められなかった
背中を押してくれたのが君で良かったと僕は心からそう思ったのです。
今までの恋愛は僕は本気で人を好きになれず、ただ僕を好きだと言う同じ関係者の女達は僕の中身よりかは僕の財産狙い身体を狙っていた。



< 60 / 106 >

この作品をシェア

pagetop