REUNION -S-



あれから君と会わずに年が経ったね
私は息子と手を繋ぎながら君の元へと向かった
あの景色は変わらず穏やかに私達を出迎えてくれて私は心地よく海の眺めも変わらず良い潮の匂いがした








ゆっくりゆっくりと歩いていくと前から君が私の方に歩いてきて私は立ち止まった瞬間に
涙が止まらず君は私達を優しく抱き締めてくれたのだった
手を差し伸べると優しく手を握ってくれて少しの間、海を眺めていた










「おかえり」
「ただいま…ごめんね」
「やっと…帰ってきてくれた。待っていたよ」
その言葉が私は凄く嬉しくてまたこうして再開できた事が奇跡だと思った
君がずっと私の帰りを待っていてくれた事
どんなに周りが私を忘れても君だけは私を忘れていない事を…。

< 86 / 106 >

この作品をシェア

pagetop