明日の蒼の空
第9章 人知れぬ孤独な闘い
 夏休み明けの月曜日、我が家は一家揃って寝坊した。

 前日の日曜日は、どこにも出かけず、食事も簡単に済ませて、自宅でゆっくり過ごしたというのに、家族旅行の疲れがなかなか取れない。

 夏美さんは、「あー、体が重い。今日も休みたいな」と言いながらも、自転車に乗って出勤した。

 私も今日から気持ちを切り替えて、頑張って働かなければならない。

 洗濯と掃除をした後、りさに声を掛けて、私はいつもの時間に家を出た。

 真っ白い大きな雲が浮かんでいる真夏の空のキャンバスに、今日のランチの絵とランチメニューの文字を描いた。

 休み明けにしては、まあまあの出来だった。

 気分よく賄い食をいただいて、エプロンを身にまとい、流し台の前に立った。

 学校はまだ夏休みなので、子供連れのお客さんが多い。

 お子様ランチの注文がひっきりなしに入り、お子様ランチのプレートが次々と厨房に運ばれてくる。

 どの子も残さず綺麗に食べている。

 私は黙々とお子様ランチのプレートを洗い続けた。



 帰りに写真屋さんに寄って、星のしずく海岸で御手洗さんに撮ってもらった写真を現像してもらった。

 夏美さんも私もりさも星のしずく海岸の看板も空も海も砂浜もくっきり写っていた。
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