明日の蒼の空
秋刀魚定食の絵とランチメニューの文字を描き終えたのは、十一時半過ぎ。ランチタイムはとっくに始まっている。
私の心は申し訳ない気持ちでいっぱいになり、ひばりさんに頭を下げて謝った。
「雨の日は難しいのよ。十一時を過ぎても気にしないでね」
ひばりさんが優しくフォローしてくれた。
「はい。明日からも頑張って描こうと思います」
私はまだまだ半人前。研修中の身。めげている暇はない。
雨の日でもスムーズに描けるようになるため、とにかく頑張って練習あるのみ。
みんなのひまわり憩い食堂で脂の乗った秋刀魚定食を食べた後、今日も町外れにある小高い丘に登った。
空は灰色の雲に覆われたまま。無数の雨粒が落ちてくる。煙のような真っ白い霧が視界を塞ぎ、私が午前中に描いた秋刀魚定食の絵もランチメニューの文字も全く見えない。
寒さで悴む手を温めながら、灰色の空のキャンバスに明日のランチの絵を描いて、二時間ほど練習した。
空も生きもの。ただ練習しているだけでは、早く描けるようにならないと思った。空のことをもっと知る必要があると思った。空と仲良くなる必要もあると思った。
そのためには、これからもっと空を見上げる時間を増やす必要がある。
私の心は申し訳ない気持ちでいっぱいになり、ひばりさんに頭を下げて謝った。
「雨の日は難しいのよ。十一時を過ぎても気にしないでね」
ひばりさんが優しくフォローしてくれた。
「はい。明日からも頑張って描こうと思います」
私はまだまだ半人前。研修中の身。めげている暇はない。
雨の日でもスムーズに描けるようになるため、とにかく頑張って練習あるのみ。
みんなのひまわり憩い食堂で脂の乗った秋刀魚定食を食べた後、今日も町外れにある小高い丘に登った。
空は灰色の雲に覆われたまま。無数の雨粒が落ちてくる。煙のような真っ白い霧が視界を塞ぎ、私が午前中に描いた秋刀魚定食の絵もランチメニューの文字も全く見えない。
寒さで悴む手を温めながら、灰色の空のキャンバスに明日のランチの絵を描いて、二時間ほど練習した。
空も生きもの。ただ練習しているだけでは、早く描けるようにならないと思った。空のことをもっと知る必要があると思った。空と仲良くなる必要もあると思った。
そのためには、これからもっと空を見上げる時間を増やす必要がある。