独り占めしてもいいですか…?【完】
太陽が水平線へと姿を消そうとしていた。





薄暗くなりつつある空の下に私たち二人は立っていた。





「あのね、千景…私、千景にずっと隠してたことがあるの」





そう言うと千景をピクリと肩を動かした。





「…隠してたこと?」


「うん…」





心臓がこれ以上ないくらいドキドキと脈を打つ。


呼吸をするスピードがどんどん速くなる。


体中の血液が沸騰してるみたいに熱くなる。





大丈夫、落ち着いて。


どうなろうともう覚悟は出来てる。





ただ千景に聞いてほしい。





私がどれだけ千景のことが好きなのか。





素直な気持ちを聞いてほしいのだ。
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