世界にひとつのどこにもない物語
心配だからと言う理由で一緒に暮らすことになりました
その日の昼食は6階フロアのイタリアンレストランの日替わりパスタだった。

「えーっ、そんなことがあったからプロポーズをされたんですか!?」

驚いたと言うように叫んだ倉坂に、
「静かにしてくれませんか?」

まやはたしなめるように言った。

たった今、彼女にプロポーズされた経緯を話したところである。

(お昼は1人で過ごすと決めてるのに…)

たらこパスタの皿に視線を向けると、まやは息を吐いた。

狼谷からのプロポーズの件もあるため、時計が12時を指差したのと同時にまやは逃げるように職場を出た…のだが、
「あれ、天都さんもこれからお昼ですか?

偶然ですね、私もなんです!」

出たところを倉坂につかまって、イタリアンレストランに連行されて、彼女から事情聴取を受けたと言う訳である。
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