言葉の鎖

ーガチャー






「……ん…?…」


ーバタンー

!?


物音で目覚めた私は驚愕した。




「誰か…入ってきた?……」

そう、田舎育ちで家に鍵をかける習慣のない私は、今日も鍵をかけずに寝ていた。

【東京は危ないんだから、戸締りはしっかりね】

お母さんに言われた台詞が頭を過ぎる

『あぁ〜っ、私のバカ!』
心の中で叫びながら息を潜める。
幸い、ロフトに寝ている美優の姿は、玄関からは見えないのだ。

『このまま…やり過ごせますように…』

ージャ〜ー

『えーっ!?まさかのトイレ使ってる?なんで〜っ(泣)…ていうか出てきて部屋に入ってきたら鉢合わせしちゃう…どうしよう〜っ!』

焦っていると、ふと、枕横の目覚まし時計が目に入る

『…』


「えいっ!」
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